オフショア☆~風を感じて駈けだしたことありませんか?~

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『燐火』 .。.:*連載 ブログ小説・゚☆.。.:*・ 第五部「勘太郎」--第五話




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ブログ小説 『燐火』 ~第五部「勘太郎」第五話~
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~第五部「勘太郎」第五話~

(昔の時代。寧々の物語)

「旦那様とずっと一緒にいたい…」

寧々が越前屋にそう伝えてから、寧々は越前屋から声がかからなくなった。
ここから出たい一心で訴えたこと。
これまで女を使って生きてきた寧々が考えに考えた一策。

越前屋から声がかからなくなったが、しかし寧々には確信があった。
越前屋は考えていたのだ。決して若くはない越前屋にとって、後継ぎの問題は大きい。

妻に先立たれ、その寂しさを忘れるために商売に没頭してきた。商いが成功するにつれ、言い寄る女も後を絶たないが、亡き妻への想いと、用心深さゆえ、いつの間にかこんな年に。
女は遊びと割り切っていたが、思わぬ知らせに心踊っていたのである。

子供は何より欲しい。

しかし、女郎の子供。世間の目が気になる。やはり寧々が言うように妙な噂がたって、商いに影響が出たら元も子もない。本当に自分の子供なのか。多くの男に抱かれる女郎。どこの誰の子供かわからない。

しかし、越後屋は、自分の子供と信じて疑わないのである。

「あの寧々が自分に嘘をつくわけがない」

女郎は、男の好みによって変わる。その男に都合のいい女になりきる。寧々もまた、越前屋の前では従順で、良く気のつく女だ。体が自然にその男のものになるのだ。
越前屋は、ややに、もしものことがあったらと、寧々を呼びつけないのだ。そして、寧々はそれを知っている。越前屋がそうすると知っていたのだ。

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寧々は機会を伺っている。
次の思案を行う日をじっと待っているのだ。
そして、ついにその日がきた。

ザーーーーーザーーーーー

杏奈(台所):すごい雨ねぇ、寧々、親方がお呼びよ。

つわりもひどく、体も芳しくないが、キリッとした面持ちで立ち上がった。

親方:寧々や井筒屋さんがお呼びだ。そのうち使いの籠が参るので行って参れ。

深々とお辞儀をして、

寧々:それでは仕度をして参りまする。

寧々には、多くの上得意がいる。
際立って器量が良いわけではないが、透き通る白い肌と麗しい黒髪。そして何よりも、その男にとって、都合の良い女になりれきる。

幼い頃からここで育った寧々には、それが当たり前のように身についている。
遊郭の中で生き残る術なのだ。

井筒屋も、あの慎重な越前屋も、大店といえど寧々の前では、そこいらの男と同じ。

男は、「女(寧々)が自分に惚れており、自分の言うがままになる。」

と思い込んでいるが、実は寧々が男を操っているのだ。




寧々:旦那様、実はお話しがあります。

井筒屋:なんだい寧々。何か欲しいものがあるのか?なんでも言ってごらんなさい。

寧々:実は…

寧々は困った様子で目線を下げた。

井筒屋:実は何だい?

寧々:さるお方から、身請けのお話しを頂戴いたしました。
とても有難いお申し出でございますが…


井筒屋は驚いた顔で寧々を見た。その言葉が小さな口元から出るやいなや井筒屋は慌てて…

井筒屋:だ、だれだ。そんなことを言うのは!お、おまえは…寧々はわしの、わしの女だ!

寧々:なんと嬉しいお言葉。寧々は嬉しゅうございます。


旦那様もご存知のとおり、寧々は井筒屋様がこの世の誰より愛しゅうございます。いつ何時もあなた様のことを想っておりますのに…

+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・○。.゚+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・

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(今の時代。新之助と石田の物語)

新之助は、石田を訪ねた。

石田光長:お!新之助ではないか!久しぶりだのう。少しは腕が上がったか!?ハハハハ

新之助:石田、お前こそ腕が鈍ってはおらぬか!?女にうつつを抜かして!ハハハハハ

石田:どうした。おまえが来るとは、何か心配ごとがあるのではないか!?
また勘太郎様と上手くいってないのか?


新之助、言葉を濁した。

どうだ?石田。絵恋とはうまくいっているのか?

ああ、そのことか。心配ご無用。俺様の絵恋は、あいも変わらずいい女だ。天真爛漫という言葉がぴったりの、まさに理想のおなごだ。

そうか。

何より、一緒にいると元気になる!もちろんあそこもな!ハハハハ
叶えばずっと一緒にすごしたい。


そうか!

新之助は目を大きく開いて石田に応えた。

この間も馬になって遊んでやったわい。そしたら…

石田も新之助と同じく、女郎屋通いをしている。
偶然にも同じ名前”絵恋” に惚れ込み、心奪われている。

んん?確かお前も絵恋というおなごんとこに通っておったな、絵恋のことで悩んでいるのか?うまくいっておらんのか?

う…ん。

新之助は小さく頷いた。

んん?そうか…、それなら違う女に乗り換えたらいい。

女郎は捨てるほどいる。きっとまたお前に合うおなごに巡り会えるさ。
あ、ただし俺の絵恋には手を出すなよ!
もっともお前には乗りこなせないと思うがな、ハハハハハ


身請けしたいんだ。

み、みうけー!

お前なぁ、女郎は遊びだぞ。本気になったら負けだ。あいつらの思うツボ!
金をどんどん巻き上げられて、何も変わらない。最後はどっかに消えていなくなるのが落ちだ。悪いことは言わない。止めときなさい。こことあそこは世界が違うんだ。考えなおせ。


しかし…

困ってるんだ。助けたいんだ。遊びじゃないんだ。

真剣な面持ちで石田に訴えた。

そうか…、何を言っても無駄なようだな。

身請けとなると大金が必要だ。その相談か?
悪いが俺にはそんな蓄えはない。

この時代にそんな大金があるのは、大名やどこぞの大店、あとはやくざな商売をやってる奴らくらいなもんだ。
第一お前のお父上の勘太郎様が許すまい。お前んとこは、代々続く由緒ある武家だろう。
なぁ新之助、何ども言うようだが、身請けなど考えるな。


石田は、新之助の肩を両手でつかみ力を込めて訴えた。

+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・○。.゚+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・

(今の時代。山手鉄蔵の物語)

山手:しかし、野々村殿にも困ったものだ。女郎なんぞに現を抜かすとは…
いやまてよ。困っているのは、野々村殿ご本人かもしれない。
しょーがねーなー!


みうめ:なーにが、しょーがねーなー。なの?

山手:あははは、みうめちゃん!聞こえた?

そんなに大きな声で喋ったら、聞きたくなくても聞こえちゃうわよー
ところで。なんか“女郎”とか聞こえたけど…

まーさーかぁ!!!


いや、そのぉなんだ。女郎なんて言ってないよぉ

言い訳するとは怪しいなー、まさか“また”お女郎さんのとこに行ってるんじゃ!

いやー行ってないよぉ、だってほら!毎日ここに来てるじゃん!な!な!な!

ふーん。で、なにがしょうがないの?

いやそのぉ…

ほーらやっぱり怪しい。

うーん。。。

みうめちゃん。ぜったい内緒だよ。


実は野々村さんが困ってて…

え、そーなの?

うん、そこで、おいら山手鉄蔵様がひと肌脱いで力になってやろう。しょーがねーなー!
なんだよ!


あ!そうなんだ!
てっちゃん!すごーい。見直した!しんちゃんの力になってあげてね!


客:おーい、酒!

みうめ:あーい!

山手:あーあぶねー。ここは野々村殿の力になってやるか!
まずは、野々村殿をたぶらかすその女に会って確かめるとしよう!




久しぶりの花街は、賑やかで、灯篭の灯りがよりいっそう女の妖艶さを映し出していた。

DCF00097_20121112220630.jpg

いや~久しぶりだな~。やはりココは、浮世の世界。俗世間を忘れるわい。
おおそうだ!俺の“緋衣(ひい)”はどうしているかなぁ
せっかくだ、ちょっと店の前まで行ってみるかな。

あ、いや、店の前を通るだけだから!
あくまで野々村殿のため。みうめも「力になってあげてね!」って言ってたじゃないか!
こんなにまでする俺をみうめも見直すだろう。

そうそう仕方なくここに来たんだ。俺が好きで来てるんじゃない。


などと腕を組んでブツブツ呟きながら歩いていたが、気が付くと“緋衣”の店の手前まで来ていた。

+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・○。.゚+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・


女郎屋通いをしている石田ならわかってくれると信じていたが、本気の気持ちを分かってはもらえず、新之助は、何ともやりきれない気持ちでいた。

何より、自分が心寄せている女のことを悪く言われたのが、たまらない。

そして、同じく幼馴染の“りん”の身の上も話せず、どうしていいか…

奉行所のお役目も身が入らず、帳簿の整理との理由で一日中書庫に篭って座り込んでいた。
新之助は、もう全てが嫌になった。

奉行所がひけると、真っ直ぐに家に帰る気にはなれず、月明かりの中、ぼんやりと歩いていた。ただただ…

賑やかな声に気がつくと、そこは花街の入口であった。

“りん”や絵恋には正直会いたい。しかし、会う気にならないでいた。

女郎屋には、しばらく足が遠のいていたが、月の光に導かれるように、いつもの道を歩いていた。

もう少しで絵恋のいる女郎屋。するとあちらから石田が歩いてきた。

石田:おお新之助ではないか!今日も絵恋はよかったぞぉ。なるほどお前が女郎を身請けしたくなる気持ちもわからんでもないわ。ハハハハハ

新之助:(もしや石田の言う絵恋と、俺の絵恋は同じ女郎なのか!?)石田、お前どの女郎屋だ?

石田:んん?なんだ?お前、俺の絵恋に手を出そうというのか?よっぽど“おなご”好きだ。

しかし、絵恋は俺様にぞっこん惚れてるから、お前なんぞ相手にされんわ!ハハハハハ


新之助:どこだ!どこなんだ。

石田:なんだよ、めんどくせーやつだな。酔っぱらってんのか。ほれ!あそこだよ。


そう言って、新之助が通う女郎屋を指さした。

新之助:嘘だ!そんなことはない、

そう言い放って、新之助は女郎屋へ走りだした。

「あなた様だけをお慕い申しております」

という絵恋の言葉が頭を過ぎった。

愛莉ならずも絵恋までも俺(新之助)を裏切ったのか。

いろいろな思いが錯綜した。

行き交う人が行く手を阻みなかなか前に進めない。

女郎屋への道筋は、とても長く感じた。


おい与平!絵恋はどこだ、絵恋を出せ!


第五部「勘太郎」--第五話 終わり


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ブログ小説 『燐火』の主題歌PVです( ^o^)ノ
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  1. 2012/11/13(火) 00:15:58 -
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