オフショア☆~風を感じて駈けだしたことありませんか?~

いろんなことに挑戦だっ(。`・∀・)キリッ!




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『燐火』 .。.:*連載 ブログ小説・゚☆.。.:*・ 第四部「寧々」--第三話




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ブログ小説 『燐火』 ~第四部「寧々」第三話~
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~第四部「寧々」第三話~

美梅は家に着くと、膝を抱えてペタンと座り込んだ。

やがて梅吉も帰ってきた。

梅吉:みうめ!おまえどこに行ってたんだ!三日もうちをあけて!まったく何を考えてるんだ!

山手鉄蔵:梅吉!

あ、山手様!この度はありがとうございました。あとでよく言っておきますんで今回は…

まぁ無事だったからいいではないか!なぁみうめ


美梅は黙ったまま下を向いている。

みうめ、取りあえずこれを食え!腹減ってるんだろ!

梅吉は、ふところから握り飯を出し、美梅に渡した。腹が減っていないか心配で、ふところに抱えて探しまわっていた握り飯。

みうめは、とびつくように口に入れ二口ほど飲み込むと…

え、え、えーん うええ~ん


大声で泣き出した。

みうめちゃん大丈夫?


・・・大丈夫じゃない。


え?


大丈夫じゃないもん!だって‥だっててっちゃんがお女郎さんが好きなの知ってるもん!

え…


梅吉、山手の顔を覗き込む。

みうめ知ってるもん!てっちゃんが花街に通ってるの!お女郎さんが好きだから、みうめに会いに来てくれないんだぁ
ー わーん

なんで…


だってぇ… お女郎さんになれば、てっちゃんが会いに来てくれるって思ったんだもん。。。

山手は、ハッとした。自分が大切なものを失いかけていたことに気がついた。

こんなにも想ってくれる人のことをないがしろにして…

自分は金でつくす女にウツツを抜かしていた。

そして何より、女郎に身を落としてまでも自分を待っていてくれようとしたこのこを忘れていた。

みうめごめんよ。。。

+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・○。.゚+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・

田中様:野々村!野々村はおらんかっ! 山手!野々村を知らんか!

山手:田中様!朝から見ておりませんが… 野々村さんが如何しましたでしょうか?

おらんのだ!昨日は腹痛、おとついは頭痛と。このままではお役目に支障ある。
山手、おまえ帰りがけに様子を見てきなさーい!


は、ははー


野々村殿どうしたのだろ?そうとう具合が悪いみたいだが…

このままでは、田中様の仰るようにお役御免になってしまうぞ。

IMG_5372.jpg


新之助は、小高い丘にたたずんでいた。

山桜の花びらがハラハラと舞う。

おりんちゃん・・・

春風がひときは強く吹き、桜吹雪となった。

おりん、絵恋、愛莉。俺は‥俺はどうしたら…

花びらは、新之助を包み込むように舞った。

心に迷いがあるとき。新之助はここに来る。両手を頭の後ろで組んで寝っころがり空を眺めた。風が心地よい。

新之助には、母がいない。厳格な父、勘太郎に男手ひとつで育てられた。
勘太郎は、母のない自分を気遣う父を思い。幼いながら、自身も母のことを聞かず、父の前では甘えを見せないようにした。

いつも寂しい気持ちを抱いていたが、それを口に出すことはけっしてしなかった。


勘太郎は、この小高い丘によく新之助を連れてきた。そして勘太郎自身も懐かしく、またかみ締めるように、母の話しを新之助に語った。

色が透きとおるように白く、髪の長い女(ひと)だったようだ。
いつも父を想う優しい女(ひと)。

母親の愛情を知らずに育った新之助は、幼なじみの りんの母親に自分の母親像を描いていた。

・ ・・しんのすけさま‥‥ 新之助さま‥・・

絵恋の声がした。新之助はいつしか寝入っていた。

りん。愛莉。絵恋。三人の女に心揺れる新之助。
しかし、新之助の心の奥底には、絵恋がいたのである。絵恋に心を奪われていた。
ずっと憧れていた母親の愛。“一緒にいる”と母親に添うてもらっている感じを抱かせてくれる絵恋。

いつしか、絵恋に母を感じていた。

IMG_5358.jpg


新之助は、りんの生家である大蔵屋の様子をうかがった。
小僧が出入りしているが、愛莉の姿は見えない。また、りんの母も見かけない。

新之助は、確かめたかったのだ。

なぜ愛莉が大蔵屋にいるのか。
なぜりんが、女郎屋で客をとらなければならぬのか。
なぜ自分を捨てたのか。

日が落ち、大蔵屋の大扉が閉まる。

結局、今日も一日 愛莉の姿を確かめることはできなかった。

きっと、あれは(以前愛莉を大蔵屋の軒先で見かけたこと)、何かの間違いだったに違いない。愛莉に似た客を大蔵屋のものと間違えたのだろう。
新之助は、自分に言い聞かせるように呟いて、帰路についた。

その姿を怪しく光る赤い月が見ていた。

+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・○。.゚+。゚○・。.*゚・。.:.+゚・:..・。*・゚:.・

寧々は、子供を下ろせずにいた。つわりもひどく、気持ちも萎え。身体ともに疲れて果てている。

自分の生きている存在すら否定を考えていた。

ハァー・・・

よくため息をつくようになった。

寧々:今宵もお越しくださいまして、ありがとうございまする。

あぁ、しっぽり楽しませてもらった。酒だ!

はい。どうぞ。


う~む。  んん?ナンだぁこりは? うーい。。。 ボロ雑巾かっ!ヒック

そう言って男は、寧々の草履の鼻緒であった布を放り投げた。

それを見た寧々は、急いで布に飛びついた。

なんだぁねぇちゃん。そのボロ雑巾で、これから掃除かい!

酔った客は、力ずくで手ぬぐいを奪い取った。

返しておくれやし。


なんだこんなボロ。

んん?ナンか書いてあんな。


旦那様!なんて‥なんて書いてあるのですか?

えーいうるさい!


お願いでございます。なんて書いてあるのですか。お聞かせ願えませんでしょうか。

お武家様、どうぞ。どうぞお願いします。

・・・仕方ねぇ。。。 うーい‥  ・・うーん・・・勘太郎かぁ 

かんたろう。。。

ご自分の手ぬぐいを裂いて、寧々の草履の鼻緒を直してくださったのは、“勘太郎”様なのですね。

なーんだそれは!そのボロ雑巾は!


寧々には大切なものでございまする。

寧々に大切なものができた。そして大切なひともできた。



第四部「寧々」--第三話 終わり


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ブログ小説 『燐火』の主題歌PVがやっとできました( ^o^)ノ◇ ザブトン1マイ

ぜひぜひご覧になってください(。`・∀・)キリッ

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  1. 2010/05/15(土) 13:50:50 -
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